【書評】読みたいことを書けばいい
定義というものが好きだ。
特に限りなくシンプルで、認識を新たにしてくれる定義が好きだ。
第一、長い話は覚えていられないから、なるべく短いものが良い。
読みたいことを書けばいいという本を読んだ。
文章を書くことを生業としたいと思っている人にとっては、色々な示唆に富む本である。この本に出てくる随筆の定義が秀逸であった。
随筆とは、「事象と心象が交わるところに生まれる文章」である。
つまり、自分の外部にある事象に対して、自分がどう思ったか(心象)を書くのが随筆であるということである。
従って、文章を書くに当たっては、自分がどう思うかについて書けるようにするために、事象のことを良く調べることが必要である。調べることを通じて、事象に対して愛情が芽生え、書くに値するだけの心象が得られるからである。
逆にいうと、そこまでいかないものは、各価値がないものなのだ。
以上